×共感スペシャリスト

「あそビルド」の活動に共感いただき、自分の大好きなことを探求し続けるステキな仲間との特別なプロジェクト。

「うたこさんとえめさん」

×ダンサー【からだであそぶ】

エメ スズキさん(ダンサー)

日常の動きがダンス!?

おもいつくまま動き、物語の世界を遊ぼう。

エメ スズキさんとの交流はこどものための博物館時代から。親子でからだをつかってなにかおもしろい遊びをうみだせないかな…とアンテナたてながら動き続けていたら巡り合えた方。お互いの日常を物語と捉えるまなざしが共鳴しはじめた実験的なこころみ。

ちいさなこどもたちの暮らしの中に流れるファンタジー(物語性)を大切に、身近な素材とからだをつかったオリジナルの素朴な遊びのシナリオを仕掛けに、子どもと大人で一緒に楽しむ即興劇のような物語遊びプロジェクト。

(2011.10~2021.1 )※2021.1 までに9つの物語遊び作品が誕生しました。

共感スペシャリストプロフィール:エメ スズキ(ダンサー)

90年よりダンサーとして国内外で活動。

97年、自身のカンパニーを結成し、大阪を拠点に国内外で作品を発表。
04年より、「人がおどる」という行為の根本にあるものを軸に、一般の人々と「ダンス」を通しての関係づくりにいそしみ、その模様をプロジェクトという形式で公開するスタイルに移行。その中で、赤ちゃんから老人まで、見えない・動けないなど色々なからだ表現の可能性を探る。現在は、「からだのアトリエ バオバブ」活動に向けて、企画を進行中。


「昨今のプロジェクト」
04年「ダンスをつくろう」プロジェクト(@大阪市 itohen等)
05年「杉山さん家におどりに行こう!」プロジェクト(@:重要文化財:杉山邸)
07年~10年「+ちいさなこどもたち」プロジェクト その1
12年~17年「+ちいさなこどもたち」プロジェクト ~みどりの森編~ 
           (詳細:http://childeme.exblog.jp/ 


【プロジェクト記録】(一部)

ものがたりあそびワークショップ(1)

「うたう“て”~てのひら遊びワークショップ~」

場所:こどものための博物館(大阪市) (2011.10.1)  30分プログラム

私がこどものための博物館でお仕事をしていた頃の企画です。からだと仲良くあそぼう!をコンセプトに“てのひら”を題材にした3本立ての遊びの時間を1日ひらきました。その1は「“うみだす”手」、てのひらのカタチをしたその名も「お手がみ」カードづくりの工作の時間。その2は「かんじる“て”」、てのひらをゆっくり観察していろんな動きを楽しみました。そしてその3が「“うたう”手」。これが「うたこさんとえめさん」の物語遊びの原点となります。

 

キッズプラザ大阪は“体験による学び”を大切にしたこどものための博物館です。そのシンボルであるオーストリア出身のフンデルト・ヴァッサー氏(芸術家)がデザインした遊べる建物「こどもの街」を舞台に物語の世界を創りました。「一緒に遊びたい子集まれ~!」の声にいろんなところから子どもがかけよってきてあっというまにあたりは賑やか!その声をききつけてやってきたのは全身てのひらだけの“てのひらおばけ”!! なんとこの“てのひらおばけ”の“てのひらラベル”をぴたっとくっつけられた人は、もう手拍子がとまらない!!最初は怖くて逃げまわる子もだんだんと距離が近づいてきて自分からお腹をポンっとつきだす姿も!どんどん手拍子が大きくなっていき、そこらじゅうがおばけだらけ!絵本の中のような夢のあふれる物語遊びの時間でした。

ものがたりあそびワークショップ(2)

「はるかぜさんとそよかぜさん~春風とあそぼう!~」

場所:緑地公園(大阪府豊中市) (2012.4.7)  1時間プロラム  ●「+ちいさなこどもたち」活動にて

春風を楽しもう!をコンセプトに森の中で物語の世界をひろげました。

 

目に見えないものを感じるにはどうしたらよいのだろう?風を題材に春のいのちの芽生えを感じていきます。まだまだ肌寒くコートのいる気温でしたが、ようやく咲き始めた桜を見物。森の中の春の訪れを感じます。散歩の後、ナビゲート役のうたこさんが大きな木の前でみんなをお迎え。まずは白いふわふわの布をつかって姿をあらわした風と遊びます。そして、白い布を不思議な春色の色水をつくってみんなで染めて「そよかぜさん」をつくっていきます。染めた布は、まだ花の咲いていない大きな木につるして乾かします。大きな木はまるで桜の衣をまとったよう。あたりが賑やかに色づく頃、全身がふわふわの雲みたいに不思議な“はるかぜさん”(ダンサー エメ スズキさん)が登場します。からだにまいついた白い布をみんなでほどいていくと・・・なんと7mもあるながーい真っ白な布。これもみんなで春色にしよう!と子どもたちは大はりきり!お腹がぺこぺこになるまで夢中に遊んで、いつしか森はやわらかなピンクの春風につつまれていました。

ものがたりあそびワークショップ(3)

「パラボラ・アメパラ~つゆぞらをたのしもう!~」

場所:緑地公園(大阪府豊中市) (2015.6.20)  1時間プロラム  ●「+ちいさなこどもたち」活動にて

梅雨空を楽しもう!をコンセプトに森の中で物語の世界をひろげました。

雨は何色?どんなカタチ?どんな音?とじょうろの水を雨水に見立て「雨」に焦点をあてて、ナビゲート役のうたこさんが子どもたちの想像力をひきだしていきます。イメージが出来上がってきた頃に透明のビニールシートに雨のイメージを描いていきます。


それを題材にへんてこなカメラのカタチをした「パラボラ・カメラ」をつくって森を探検します。いつもの森が違った景色にみえてくる・・・そんなワクワクの中、不思議ないでたちのアメパラさん(ダンサー エメ スズキさん)が傘をもって登場します。一緒に傘をひらいたりとじたりしているうちに自然と動きがうまれ、その光景はまるで踊りの舞台のよう。みんなで傘をよせ集めて「パラボラ・ハウス」をつくったり。。子どもたちはすっかり物語世界の住人となっていました。梅雨空を楽しむステキな時間となりました。

ものがたりあそびワークショップ(4)

「かげカケ!かげカゲ~影と遊ぶ時間~」

場所:いたみホール(伊丹市立文化会館) 6階中ホール(兵庫県伊丹市) (2016.2.13) 1時間プログラム

伊丹市にあるいたみホールの「市民企画公募事業 DOING!DOING2016」にて影と仲良くなろう!をコンセプトに物語遊びワークショップを実施させていただきました。「うたこさんとえめさん」では身近な素材とからだをつかって遊ぶことから、日常の中の非日常を楽しむヒントをお届けしています。今回は「影」テーマに遊びの時間をひろげました。身近な影にどのような物語がひそんでいるか。今回の「かげカケ!かげカゲ」というタイトルは「影を描け!影と影(自分)」という言葉遊びからうまれました。


からだを動かしてまるで影を描いている気持ちになり、影に親しみを感じ、最後にはいつしかみんなの影が遊びの中心になる不思議な世界観からうまれた物語遊びです。

ナビゲート役のうたこさんが不思議な鞄から取り出した絵本をからだを動かしてみんなで空に絵を描くように読みました。床に並べた白い紙に鉛筆で線を描き、その上に水のはいったペットボトルを並べると、影がうっすらと姿をあらわします。並べたペットボトルにお星さまにみたてた光(ライト)をあてて、いろんな影のカタチを発見していきます。少しずつ光をへらして真っ暗な世界へ。


そこに音楽と共に現れすてきな踊りを披露する「かげカケさん」(えめさん)。壁面にうつる「かげカケさん」の影のカタチは伸びたり、縮んだり、躍動的に動き、いきもののよう。

会場は一気に不思議で幻想的な世界にかわります。最後に「かげカケさん」から手渡された「かげカケステッキ」をつかって、みんなで一緒に壁面を使って影と遊びました。影は身近にあるとても不思議な存在。「どんな遊びができるかな?」そんな影との出会いのきっかけとなることを願って遊びをお届けしました。暗いということは子どもたちにとって、いろんなドキドキでいっぱいです。不安をなんだかちょっぴり楽しいかも。。とみんなで時間を共にする中で、気持ちが揺れ動いていくその時の心とからだの感覚とその変化は大切な体験。私たちもみなさんと遊びながら影の新たないろんな魅力を発見させていただきました~!「かげカケ!」ワールド、おかげさまでこれからが楽しみな作品となりそうです。


ものがたりあそびワークショップ(5)

「かげカケ!かげカゲ~影と遊ぼう!~」

場所:KOBE STUDIO Y3 (兵庫県 神戸市) 2016.7.30  2時間プログラム

神戸市立海外移住と文化の交流センターでC.A.Pが運営するアートプロジェクト「KOBE STUDIO Y3」の第15回アート林間学校で影と仲良くなる物語ワークショップを「あそビルド」×スペシャリスト・プロジェクトの「うたこさんとえめさん」で実施させていただきました。「うたこさんとえめさん」では身近な素材とからだをつかって遊ぶことから、日常の中の非日常を楽しむヒントをお届けしている遊びのプロジェクトです。

 今回は、今年の2月にうまれた「影」を題材にした“うたこさんとえめさんの遊び”の作品の第2弾を2時間版でひらくことができました。

 


「アート林間学校」ではたくさんのアーティストによる多様なアートワークショップがもりだくさん!そんなのびやかな場所で、その中のひとつとして「あそビルド」な時間をお届けできました。

今回の遊びは2時間というご依頼(設定)があったので、今までの“うたこさんとえめさん”の時間の中では長編の物語作品となります。ちいさな子どもたちにとって2時間をどんな風にお届けできるのか、アーティストの共同アトリエとして使用されているこの場所の独特のよさを活かして影と光を遊びの中でどんな風に引き出せるのか・・・、ふたりでたくさん語り合いました。こうした遊びを創るプロセスも、うたこさんとえめさんそれぞれの遊びのまなざしが織りかさなっていくかけがえのない創造の時間です。

とにかく今回は身近な影とじっくりゆっくり遊ぶことにしました。「影ってふしぎ、面白い!」といろんな発見を体験してもらうために、いろんな影の姿かたちにゆっくりと出会って、じっくりとからだを動かして影の不思議を全身で実感していきます。からだとイメージは連動していく様子。よ~く自分やモノの影を観察していくと、子どもたちから発見の言葉がうまれます。影にうつると面白い衣装をそれぞれ作っておめかしして影の王国へ。光と闇からうまれる影。みんながすっかり「影」と仲良くなったころ、お部屋を真っ暗にして影の王国からのお迎えを静かにまちます。そこに幻想的な光につつまれて華麗なダンスで登場するふしぎなイキモノ「かげカケ」さん(ダンサー エメ スズキさん)。白い布のタペストリーに躍動的にうつる影はとても美しく、子どもも大人も一気に物語の世界へトリップしてしまいました。子どもと大人が一緒に空想の世界を遊ぶ、まさに最後はそんな時間が流れました。

【ものがたりドレスコレクション】

「うたこさんとえめさん」では遊びの世界の日常と非日常をつなぐ架け橋となる不思議なイキモノが毎回登場。毎回、物語WSのシナリオのイメージからうたこさんが衣装を手作り。えめさんがステキに着こなします♪