Episode1:゛あそビルド”の感触を探る

等身大活動のはじまり~ちいさなこどもたちへの遊びの提案からはじめました!~

【2015.8.20~2018.3.31】

【Episode1 の活動コンセプト】

「暮らしは物語」


子どもから学ぶ世界のまなざし

さてさて。ひといきついて、「あそビルド」の活動にとりかかる前にこれまでの時間を回想することにしました。ところがなにも思い出せません〜!今まで無我夢中にかけぬけてきたので、あまり自分の実践についてゆっくりとふりかえることがなかったので記憶はおぼろげ…!思いかえすのはなかなか大変。

 

Episode-1は自分自身のこれまでの実践の棚卸しのために与えられた時間のギフトかもしれない...「子どもたちが」、「この場所が」、「○○が」、などの視点から考えることが多く、いつしか自分を主語にあんまり物事を考えたことがなかったなぁ~と気づいて驚きました。これから、ゆっくり活動しながら、少しずつ回想し、自分のことばに立ち返り綴ってみることにします。

まずは、なぜ、私が"子どもの遊び"の世界にこんなにもひかれるのかを棚卸ししていくことにします。



大学で社会福祉(Social Welfare)を学ぶ中でひとつの疑問がうまれます。生活の場所や時間が色鮮やかになるにはどうしたらいいのか。どこか出会う世界に色がたりない気がしていたちょうどその頃、“こども”と“アート”の世界に巡りあいます。“おもしろい!”その時、世界に色があふれてみえました。



あの時の直感を信じて、その中で一番印象的だった時間の“日常性と非日常性”に着目して、卒業後、自分なりのソーシャルワークを実践していくことに決めました。



まず、注目したのが、生活を非日常にするまなざし。自分にインスピレーションを与えてくれた子どものそばでなにかできることを...と、この感覚意識をつよめた時に巡り合えたのが、”自然体験”をベースとした子どもたちのキャンプ(野外活動)のお仕事。そこで、時間をデザインすることを体感していきます。


 

その後、こどものための博物館「キッズプラザ大阪」で、プランナー、そして、ミュージアム・エデュケーターとして8年間乳幼児期の子どもたちと家族の展示室の運営やプログラムの企画に携わる機会に恵まれます。ここでは、時間と場と空間をデザインすることを体得していきます。

 

「In Learning by Doing」(実際にやってみることで本当に学ぶ)の精神を吸収できました。一期一会の出会いの場で、子ども一人ひとりが主体的にいろんなヒト・モノ・コトと関わりあって自ら世界を楽しく広げていく姿が遊びの世界には自然におこります。子どもたちのワクワク感(興味・関心)を引き出す遊びの環境デザイン(時間と場と空間の提案)の大切さを学びました。また、運営を共に育むボランティアの方たち(インタープリター)の存在から、私は関わる大人のまなざしもとても大切な環境のひとつだと実感できました。今の私の遊び観の土台となる「遊びは物語」のまなざしと遊びの発想のあれこれをこの時期に培えました。


 

子どもたちにとってより日常的な“暮らしの場”で一期一会の遊びのデザイン、体験の場をひらけたら、どんな波紋が広がるだろうか?子どもたちと継続的な関わりがもてたら、もっと子どもたちの生きる世界にふれることができるかもしれない!と気持ちがどんどんふくらみ、長年、拠点としていたチルドレンズミュージアムを巣立ち、心新たに自分なりの「遊び」について1人になってみつめなおすことを決意しました。

 

それが、遊びで創る暮らしの発想「あそビルド」の起点。

 

自分の直感からうまれたことばをたよりに進む行き先がわからない旅のはじまりです。

 


「あそビルド」な光景って?自分が等身大に出来ることはなにか?自分がこれから描きたい世界はなにか?を問い続ける日々でした。


とにかくできることからやってみよう!...と、平日の仕事を一度全く子どもと関わらない新たな領域のものに変え、土日を中心に、遊びと社会の接点を別の角度から探りはじめることにしました。


●物語遊びワークショップとは?

「子どもの言動」全てが物語。

子どもの言動には彼らなりの理由があります。

子どもたちの言動を私なりに翻訳し言語化すること(表現)を試みること。

 

この時代(Episode 1)に精力的に試みる“遊びワークショップ”のスタイルは、「物語遊びワークショップ」です。

 

「物語遊びワークショップ」は参加型即興劇のような時間。

 

大枠のシナリオがある遊びのプログラムの中で子どもの言動を引き出し、即興的に物語に仕立て参加者と共に物語の続きを描いていきます。これまで、のべ500を超える乳幼児期の子どもと家族の遊びワークショップ(プログラムや展示)の企画から実施まで独自のスタイルで実践してきた経験を活かし、それぞれの場や集う人にあわせた遊びの時間の提案をこころがけます。

ワークショップとは・・・。

英語で「工房」とい意味です。一方的ではなく相互の学び合いがうまれ、過程を大切にする学びのスタイルです。